最初に断っておくと、この記事はメンズの話だ。僕が男なので、女性向けのファッションについては正直よくわからない。メンズの服選びについて、ミニマリストの視点から、僕のやり方をそのまま書く。
昔は、クローゼットが服でパンパンなのに、「着ていく服がない」と思っていた。セールで買ったけれどなんか違う服、なんとなく捨てられない服、1回しか着ていない服。そういう服がぎっしり詰まっていて、毎朝クローゼットの前で10分以上悩んでいた。
今は、普段着を15着(ストックは除く)にして、毎朝の「何を着るか問題」がなくなった。結論から言うと、メンズの普段着は、20着以下でオールシーズン回せる。ただ、先に大事なことを書いておく。数を減らすことを目的にして、服選びを雑にしてはいけない。着ていて気分が上がらない服だけが残ったり、場面に合わない服装になったりするからだ。数を減らすのは手段であって、目的ではない。
【内部リンク:持ち物全体の選び方は、「持ち物を選ぶ基準」の記事へ】
なぜ、ミニマリストの服は少なくなるのか
そもそも、なぜミニマリストの服は少なくなるのか。順番を整理すると、こうなる。
お気に入りを厳選して、1着あたりの使用頻度を上げる。使用頻度が上がると、使っていない服との差がはっきりしてくる。使っていない服を手放す。その結果として、服が少なくなる。
「服を減らそう」という意識から始まるのではなく、「お気に入りだけを残そう」という意識から始まる。少なくなるのは、その結果だ。この順番が逆になると、冒頭に書いた失敗につながる。
服を絞ると、朝の時間が大きく変わる。毎朝クローゼットの前で悩む時間がなくなった。先にコーデを考えたうえで残した服だけがあるから、全部お気に入りで、どれを選んでも外れがない。「なんか足りない気がする」という感覚もなくなり、無駄な買い物も減った。このメリットを活かすには、総数を減らすことより、選択肢をスリムにすることを意識したほうがいい。似た服を何着も持たない。同じカテゴリの中で、いちばん好きな物だけを残す。
服を減らす、手放し3ステップ
やってみたいけれど、何から始めればいいかわからない。そういう人のために、僕がやった手順を書く。
STEP 1:全部出して、見える化する。 クローゼットの中身を、全部床に出す。隠れている物も、全部。これをやると、「こんなに持っていたのか」と自分でも驚く。見えていないと、持っている量の実感が薄れる。全部出して、初めて本当の現状が見える。
STEP 2:「去年着たか」で判断する。 1枚ずつ手に取って、この1年で着たかを考える。着ていない服は、よほど特別な理由がない限り、これからも着ない。「いつか着るかも」の「いつか」は、たいてい来ない。手放し方は、状態に応じて、メルカリ、リサイクルショップ、処分から選ぶ。
【内部リンク:「去年使ったか」の考え方は、「持ち物を選ぶ基準」の記事へ】
STEP 3:残った服の色と組み合わせを確認する。 残った服を色ごとに分けて、「どの服とも合わせやすいか」を見る。「これ、何に合わせればいいのかわからない」という服は、コーデの邪魔者になっている。浮いている1枚があれば、それが次の手放し候補だ。
服を選ぶ前に、なぜおしゃれにしたいのかを考える
ここで少し、個人的な話をする。
大学に入ったころから、本格的に服を気にするようになった。おしゃれ雑誌を漁って、ファッションにのめり込んで、かっこいいと思った服を買い揃えていた時期がある。
ある日、気に入っていた服が女子ウケが悪いと知った瞬間、急に冷めた。そこで気づいた。自分が本当に欲しかったのは、服ではなく、女子ウケだったのだと。
もちろん、純粋にファッションが好きな人は、自分の趣向を存分に出した服を選べばいい。服そのものが楽しみなら、お金をかけることも十分な理由になる。でも、メンズの多くは、女子ウケを動機に服を選んでいる気がする。そういう人は、まず「自分はなぜおしゃれにしたいのか」を掘り下げてみるといい。女子ウケが目的なら、女子ウケのいい服を選べばいい。自分が好きな服を着たいなら、自分の趣向で選べばいい。目的が明確になると、迷いが減る。
あなたは、おしゃれに何を求めているだろうか。
僕の服選びのルール
僕の場合は、女子ウケを狙う側だ。その前提で、次のルールで選んでいる。
キレイめとカジュアルを混ぜる。 割合は、キレイめ7:カジュアル3か、6:4くらいが目安だ。キレイめが強すぎると堅くなり、カジュアルが強すぎるとだらしなく見える。このバランスが、幅広い場面に対応しながら、印象も保てる黄金比だと思っている。着回しがしやすく、複数のコーデに使える服が多いので、ミニマリストの服選びとも相性がいい。
色は、白と黒を軸にする。 そこに、グレー、暗めのネイビー、アースカラーを足す。この範囲で揃えておくと、組み合わせを考えなくても、自然とコーデがまとまる。何を合わせても外れない色同士になるからだ。
形は、スタンダードなものを選ぶ。 体型や年齢を問わず、流行に左右されない形は、複数の季節をまたいで着られる。季節をまたげるということは、1着あたりの使用頻度が上がるということだ。使用頻度が上がれば、より少ない服で回せるようになる。
相手の視点でも考える。 男がかっこいいと思う服と、女性がかっこいいと思う服は、ズレることがある。好みは人それぞれだが、自分がかっこいいと思って選んだ服が、相手には刺さらないことは珍しくない。目的が女子ウケなら、相手の視点で調べて選ぶほうが合理的だ。
僕のワードローブ(夏の例)
実際に、僕の夏服をざっくり書く。
- トップス: UNIQLO エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ5分袖2枚、エアリズムカノコポロシャツ黒1枚
- ボトムス: UNIQLO スマートアンクルパンツ2本、リーバイス502
- 靴: 革靴(リーガルのローファー)1足、スニーカー(リーボックのポンプフューリー)2足
- バッグ: グレンロイヤルのトートバッグ1個、ダニエルアンドボブのサコッシュ1個、マルタ トートバッグ1個
- 時計: SEIKOのドルチェ
- アクセサリー:スピンズ イヤーカフ ライオンハート 1.5ミリネックレス
ボトムスとインナーは、オールシーズン兼用だ。仕事着のポロシャツは2枚あるが、これは普段着の枚数には入れていない。
ここに白黒のベーシックな色が揃っているので、どれとどれを組み合わせても外れがない。毎朝迷わずに着替えられている。
減らしすぎない。場面に合わせられるかを確認する
服を減らしすぎると、「同じ服ばかり着ている」という状況になる。それより危険なのは、場面に合わない服装になることだ。
たとえば、デートでも、アウトドアやレジャーに出ることもあれば、少しフォーマルな場面もある。フォーマルを意識しすぎて、行きすぎたキレイめを着ていくと、気合いを入れている感じが出て、引かれることもある。こういうときに対応できる服がなければ、不用意に相手からの評価を下げてしまう。相手はあなたの服に面白みを求めていないかもしれないが、場違いな服装には確実に気づく。
だから、カジュアル寄りの服とフォーマル寄りの服は、どちらも一定数残しておく。全体の枚数が少なくても、カバーできる場面が広ければ問題ない。1シーズンごとに、それぞれ2、3パターンのコーデがあればいい。先に決めておくと、服選びも簡単に済む。
「急な予定に対応できなくなるのでは」という不安も、心配いらない。汎用性の高い服だけを選んでいるので、急に食事に誘われても、少しフォーマルな場面があっても、ベーシックな服なら対応できる。逆に、「この場面にしか使えない服」がたくさんあるほうが、日常の出番が減って、使えない服になってしまう。
目指すのは、70点のコーデ
他人の服に、面白みを求める人はほとんどいない。友人や同僚は、あなたの服に個性や面白みを期待していない。清潔感があって、場面に合っていて、変に浮いていない。そのくらいで十分だ。
「無難すぎてつまらない」と感じる人もいるかもしれない。でも、無難な服装は、大きな加点は狙えなくても、減点されることはほとんどない。奇をてらったコーデで評価を上げるのは難しいが、外した服装で評価を下げるのは簡単だ。リスクとリターンが見合っていない。
だから、70点のコーデを狙う。完璧を目指さない。冒険しない。ベーシックな服を、清潔感を持って着こなす。それだけで、服に関しては十分、及第点が取れる。浮いたお金と時間は、本当に自分が価値を感じることに回す。それがミニマリストの服選びの本質だと思っている。
まとめ
- 普段着は、20着以下でオールシーズン回せる
- 服を減らすことを目的にしない。お気に入りを残した結果として、少なくなる
- 手放しは、「全部出す」「去年着たか」「色と組み合わせを見る」の3ステップ
- 服を選ぶ前に、なぜおしゃれにしたいのかを掘り下げる
- キレイめ7:カジュアル3、白黒を軸に、スタンダードな形を選ぶ
- カジュアルとフォーマルは、どちらも一定数残す
- 目指すのは70点のコーデ
服を減らすと、毎朝の時間が変わり、お金の使い方が変わる。数を減らすことより、お気に入りだけを残すことを意識してみてほしい。まずは今日、クローゼットを開けて、去年着なかった服を1枚だけ見つけるところから始めてみてほしい。



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